刀 1621 越中守藤原包國
- Ecchu no kami Fujiwara Kanekuni -

刃長 二尺一寸八分一厘強 / 66.1 cm 反り 三分六厘弱 / 1.1 cm
元幅 30.8 mm 元重 6.55 mm
先幅 物打22.8 mm  横手位置20.3 mm 先重 物打4.6 mm  松葉位置5.0 mm
目釘穴 1個 時代 江戸前期延宝頃(1673~)
The early period of Edo era
鑑定書 特別貴重刀剣認定書
特別保存刀剣鑑定書
登録 昭和30年9月27日 兵庫県登録
附属 ・素銅地金着はばき
・白鞘
価格 1,980,000 円(税込)



本工の包国は、俗名を筒井久左衛門と言い、筒井紀充の父としても知られる人物で、初代丹波守吉道に学びました。裁断性能には定評があり、業物に列せられている大和手掻系の刀工です。

元先の幅差開いて中切先気持ち延びごころ、反り浅目であることから寛文新刀体配であることがわかります。地鉄は柾目に小板目が僅かに交じり、よく練れて詰むも一部大肌が立ち、刃文は匂口明るく冴えた丁子乱れに互ノ目が交じり、刃中よく足入り、総体に砂流が強く現れ、金筋、稲妻、葉入り、刃縁には小沸が豊かに取り巻く。鋩子は直ぐに先丸く返っており、茎の状態も頗る良く、美術鑑賞刀として申し分ない作品です。
尚、二尺二寸に満たないこの手の長さの刀に名品が多く見られるのは、大名をはじめ、高禄の士が好んで短目の刀を帯びていた事によります。本刀もそれに漏れず、江戸時代の金着はばきが装着されており、相当な上士の所有であったことが覗えます。

裸身重量625グラム。