No.169
五匹獅子図小柄
己卯孟春澹窓芳継鐫
Yoshitsugu
全長:9.765 cm / 幅:15.05 mm
重さ 37.1g
附属 : 桐箱
特別保存刀装具鑑定書箱
¥880,000 (税込) 



薗部(園部とも切銘する)氏。また田中氏。伝蔵と言う。安永四年(1775)に生まれた。田中芳章の門に学び、乞われて養子縁組を行ない、田中氏を称す。
文化十年(1813)正月より旧姓に復して薗部派を創業 し、多くの門弟を養成して活躍した。
上総、越後、羽 後、土佐など各地からその盛名をしたって入門する人も多く、その技術も優れていた。良工である。薗部家も後藤宗家には出入を許されており、芳継出生の安永四年は十三代光孝が五十五才、十四代光守が二十五才にあたり、没年の天保十三年は十六代光晃が二十七 才、十七代光則が八才の時にあたる。天保十三年(1842)一月二十七日に六十八才で没し、深川の因速 寺に葬られる。戒名は澹窓院釈芳継信士という。江戸下谷の御徒町住。<号銘>澹窓。

非常に仕事が良い小柄である。左から、銀、素銅、金、四分一、赤銅と、それぞれの色物金具で見事に獅子を彫り上げ据えている。刀装具の名品としてだけでなく、色物金具の色見本としても非常に資料価値高い名品です。