脇指 878 肥後守法城寺橘吉次
- Higo no kami Hojoji Tachibana Yoshitsugu -

刃長 一尺七寸六分五厘六毛強 / 59.5 cm 反り 四分九厘五毛 / 1.5 cm
元幅 28.8 mm 元重 6.4 mm
先幅 物打22.3 mm  横手位置19.8 mm 先重 物打4.8 mm  松葉位置4.4 mm
目釘穴 1個 時代 江戸前期延宝頃(1673~)
The early period of Edo era
鑑定書 保存刀剣鑑定書 登録 昭和52年10月6日 大阪府登録
附属 ・素銅地金着二重はばき
・白鞘
価格 440,000 円(税込)



吉次は江戸法城寺派の有名工で、俗名を根本吉兵衛と称し、法城寺國正の下で鍛刀を学びました、本国は常陸(茨城県)で、後に江戸に移住。江戸前期の寛文頃に肥後守を受領。元禄年間には島津家に抱えられ薩摩に移住し、後に再び江戸に戻りました。

この脇指は元先の幅差が頃好く開いて中切先。反り程好く、地鉄は小板目が緻密に錬られて詰み、地沸がついて精美で、刃文は匂口明るく直刃基調に湾れを交え、匂口は深く、互ノ目足が入り、打除や湯走風の刃交じり、鋩子は直ぐに先丸く返っています。
上の出来は完璧なまでに素晴らしく、清涼感溢れる地刃は見事の一言に尽き、茎の傷みのみが、ただただ惜しまれる作品ですが、位高い刀工故に、特別保存刀剣審査を御受審頂きたい一刀です。

裸身重量536グラム。