脇指 821 正利(金象嵌銘)
- Masatoshi -

刃長 一尺七寸四分五厘強 / 47.0 cm 反り 三分六厘弱 / 0.7 cm
元幅 25.0 mm 元重 5.2 mm
先幅 物打20.2 mm  横手位置11.4 mm 先重 物打4.0 mm  松葉先3.4 mm
目釘穴 3個 時代 室町後期天文頃(1532~)
The latter period of Muromachi era
鑑定書 登録 昭和54年2月21日 石川県登録
附属 ・素銅地金鍍金二重はばき
・白鞘
価格 132,000 円(税込)



室町後期天文頃の美濃刀工正利は、同国坂倉に鍛冶場を設けていたことから「坂倉関」の呼称があります。また、戦国武将に好まれた伊勢桑名の村正一派とは、地域的な繋がりと、銘字の「正」の銘形が村正のそれに酷似していることから、技術交流があったとも考えられています。

この脇指は大きく磨り上げられるも、元先の幅差開いた優雅な姿を誇示しており、地鉄は小板目杢交じりでよく錬れて地景入り、地沸が付き、刃文は匂口明るく冴えた互ノ目乱れで、刃縁や刃中には盛んに砂流が幾重にもかかり、実に味わい深く、鋩子は表は大人しく湾れごころを交え、裏は弛み込んで共に先丸く返っています。

裸身重量312グラム。
※委託品