脇指 814 宇多國宗
- Uda Kunimune -

刃長 一尺七寸七分五厘五毛強 / 53.8 cm 反り 四分強 / 1.24 cm
元幅 27.4 mm 元重 6.1 mm
先幅 物打21.15 mm  横手位置18.3 mm 先重 物打5.1 mm  松葉位置4.6 mm
目釘穴 1個 時代 室町後期
The latter period of Muromachi era
鑑定書 登録 昭和54年9月14日 宮城県登録
附属 ・下貝素銅地金鍍金上貝赤銅地蔦紋二重はばき
・白鞘
価格 132,000 円(税込)



宇多派は鎌倉時代末期の文保頃に、大和国宇陀郡から古入道国光が越中に移住したことにより興り、以後室町時代に渡って繁栄しました。
中でも鎌倉時代末期から南北朝時代にかけての作品を古宇多、室町期の作品を宇多、と、それぞれ称呼しています。
宇多國宗は國光の子で、國房の弟であり、同名が数代に渡り栄えました。
宇多派の作品は大和伝の気質が強いですが、相州伝にかかるところもあり、地鉄は、板目に杢目等交じり肌がよく現れる等します。

この脇指は元先の幅差頃好く開いて重ねがしっかりとし、地鉄は小板目杢交じって肌立ち、地景入り、刃文は中直刃で、極細の二重刃風の働きが見られ、鋩子は直ぐに先丸く返っています。
附属するはばきを見るに、伝来の良さを今に伝えているのがよく判ります。現状でも鑑賞できますが、余力ある方は是非とも研磨諸工作を施し、末永く御愛蔵頂きたい作品です。

裸身重量441グラム。