脇指 796 |
|
豊後國友行 |
|
- Bungo no kuni Tomoyuki - |
|
|
|
刃長 |
一尺六寸七分六厘強 / 50.8 cm |
反り |
五分九厘強 / 1.81 cm |
元幅 |
30.2 mm |
元重 |
7.6 mm |
先幅 |
物打23.3 mm 横手位置20.2 mm |
先重 |
物打5.4 mm 松葉先4.3 mm |
目釘穴 |
1個 |
時代 |
江戸前期
The early period of Edo era |
鑑定書 |
特別貴重刀剣認定書 |
登録 |
昭和27年12月17日 大分県登録 |
附属 |
・素銅地金着二重はばき
・白鞘 |
価格 |
260,000 円(税込)
|
|
|
|
豊後国には鎌倉時代初期に定秀・行平の名工が興き、南北朝時代には同国高田の地に友行が出現して豊後国『古高田』の始祖として名高い。文明二年(1470)に大山祇神社に奉納された国宝の大太刀(無銘 伝豊後友行 附)野太刀拵)をはじめ、重要文化財、重要美術品を含め五口の国指定品があります。
友行の門人である重行の子、長盛の代より藤原姓を改め平姓を名乗ったことから、室町時代の作品は『平高田』と呼称しています。
戦国時代末期になると高田の地は大友氏の庇護を受けて備前、美濃と比肩する最盛期を迎えて利刀を鍛えました。 安土桃山期になると大友氏の失脚に伴い一時衰退したものの、海運の利に恵まれて再復興し『統行』以降に藤原姓を復活させたことより『藤原高田』と呼ばれています。
高田鍛冶は古刀期より盛んに他伝を採り入れたために作域が広く、斬れ味に優れたことから中級武士の好尚に乗じて大いに繁盛し、統行、重行、行長の三工が良業物位列に叙され称賛されており、行長の刃味は良業物として知られています。
この脇指は元先の幅差頃好く開いて中切先延び、反りが深くついた姿が印象的。地鉄は小板目杢混じり、よく練れて少しく肌立ち、地景入る。刃文中直刃で、刃縁には地鉄に絡んだ細かな働きが看取され、刃中には鼠足や短い金筋が現れ、鋩子は表裏共に直ぐに先丸く返る。
特筆すべき鍛錬疵も無く、ゆうに特別保存刀剣に合格することでしょう。
※横手から1センチ程下に極小さな刃捲れ(当て傷)があります。茎と白鞘の目釘孔に少しズレが見られます。
裸身重量523グラム。 |
|
|