脇指 785 豊州高田住藤原行長
- Hoshu Takada ju Fujiwara Yukinaga -

刃長 一尺八寸一分一厘八毛強 / 54.9 cm 反り 三分三厘 / 1.0 cm
元幅 29.3 mm 元重 6.9 mm
先幅 物打23.3 mm  横手位置21.0 mm 先重 物打5.5 mm  松葉先4.8 mm
目釘穴 1個 時代 江戸前期
The early period of Edo era
鑑定書 登録 令和4年12月8日 和歌山県登録
附属 ・素銅地銀二重はばき
・黒変塗鞘
価格 165,000 円(税込)



豊後国には鎌倉時代初期に定秀・行平の名工が興き、南北朝時代には同国高田の地に友行が出現して豊後国『古高田』の始祖として名高い。文明二年(1470)に大山祇神社に奉納された国宝の大太刀(無銘 伝豊後友行 附)野太刀拵)をはじめ、重要文化財、重要美術品を含め五口の国指定品があります。
友行の門人である重行の子、長盛の代より藤原姓を改め平姓を名乗ったことから、室町時代の作品は『平高田』と呼称しています。 戦国時代末期になると高田の地は大友氏の庇護を受けて備前、美濃と比肩する最盛期を迎えて利刀を鍛えました。
安土桃山期になると大友氏の失脚に伴い一時衰退したものの、海運の利に恵まれて再復興し『統行』以降に藤原姓を復活させたことより『藤原高田』と呼ばれています。

高田鍛冶は古刀期より盛んに他伝を採り入れたために作域が広く、斬れ味に優れたことから中級武士の好尚に乗じて大いに繁盛し、統行、重行、行長の三工が良業物位列に叙され称賛されており、行長の刃味は良業物として知られています。

この脇指は元先の差がやや開き、反りやや浅目で、江戸前期の寛文に差し掛かる頃の作。地鉄は小板目杢交じり、よく練れて詰むも少しく肌立ちごころ。刃文は匂口明るく冴え、刃縁にやや大粒の沸が絡んで刃中には砂流がかかり、葉、金筋、足入り、刃縁には打除風の刃や湯走風の刃が交じり、鋩子は直調にやや湾れ先丸く横手迄焼き下げる。

良い金具で拵が誂えられていたのでしょう。金具と柄が失われ、現在では状態が良い塗鞘だけが残っています。お好みの金具で柄を新調し、特別保存刀剣鑑定を御受審の上御愛蔵下さい。

裸身重量541グラム。


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