脇指 741 二王正綱作
- Nioh Masatsuna -

刃長 一尺六寸九分零厘強 / 51.23 cm 反り 四分六厘強 / 1.42 cm
元幅 28.0 mm 元重 6.1 mm
先幅 物打21.8 mm  横手位置18.5 mm 先重 物打4.4 mm  松葉位置3.0 mm
目釘穴 1個 時代 室町中期
The middle period of Muromachi era
鑑定書 登録 平成29年10月27日 京都府登録
附属 ・銀はばき
・白鞘
価格 165,000 円(税込)



正綱は周防の国にて室町中期に活躍した刀工で、銘鑑によりますと同国には長享と永正に活躍した二名の正綱が確認できますが、資料不足につき、どちらの正綱かまでは判りかねます。

元先の幅差頃好く開き、地鉄は柾気が強く、小板目や杢目が交じり、刃文は匂口締りごころで、直刃基調に所々小湾れごころの刃を交え、細かな砂流や葉、足交じり、焼き出し部分を焼き落とし、指表はばき元には解れ風の刃も交じっています。

相当働いてきたようで、研ぎ減りによる地鉄の荒れが見られますが、元の方はよく練られた地鉄に地景が入り、あたかも清らかな水辺の砂紋を見るが如きで、使い込まれる以前は全体が精良な地鉄であったことを偲ばせます。中心が短い典型的な片手打体配で、室町中期の脇指姿としても資料価値高い作品ながらも、残念ながら帽子の焼きは抜けていますが、現存作少ない希少な一刀であり、同派同名工の作品としては、近年、北野天満宮の鳳輦の中から発見された、衛府太刀拵に納められた脇指が話題を呼んだことは周知の通りです。

前所有者が当店にて、研磨、はばき、白鞘、全ての諸工作を施し、大切にお持ちになられていたため、研磨状態は頗る良く、研ぎ上がったばかりと言っても過言ではありません。手を煩わせることなくお楽しみ頂ける希少な一刀を是非この機会にお求めください。

裸身重量380グラム。


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