短刀 269 無銘
- Mumei -

刃長 八寸二分五厘 / 25.0 cm 反り 一厘強 / 0.05 cm
元幅 23.45 mm 元重 9.6 mm
先幅 19.3 mm 先重 7.5 mm
目釘穴 2個 時代 室町末期 ~ 江戸前期
The last years of Muromachi era ~ The early period of Edo era
鑑定書 登録 平成27年6月18日 兵庫県登録
附属 ・下貝素銅地銀着上貝赤銅二重はばき
・茶蝋塗鞘小脇指拵
価格 330,000 円(税込)



平造庵棟。庵低く重ね相当に厚く、鎧も容易く貫きそうな造り込み。地鉄は小板目杢交じりで柾流れ、少しく肌立ち黒い鉄交じる。刃文は互ノ目乱れで、やや兼房乱れ風を見せ、互ノ目を砂流や沸筋がつなぎ、あたかも山々に架かる吊り橋を見るようです。帽子は乱れ込んで焼詰となっています。
相当働いてきたようで、フクラの焼刃幅は狭くなっていますが、刃の駆け出しは見られません。

附属の拵は鞘に反りを強く付け、はばきには蜘蛛と糸巻きが刻され、切羽は金着せ。小柄は相当時代が昇る古金工の作。鐔は五三桐紋を散らした手が込んだ作で、切羽の一枚すらすり替えられることなく、製作当時の姿をそのまま残している。今の時代には大変貴重な存在となった完全うぶの拵です。
鐔の桐紋が二箇所外れている点や、小柄に傷みが見られることこそ惜しまれるも、内外共に価値ある一刀です。
当店にて研磨、柄巻きの諸工作を終えたばかりです。研ぎ上がったばかりの地刃の冴えと、巻きたてのしっかりとした柄巻きをご堪能下さい。
余力ある方は、是非とも内外共に保存審査を御受審下さい。

裸身重量228グラム。  拵に納めて鞘を払った重量399グラム。


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