刀 1690 陸軍兵器廠受命刀工 羽州荻野戸住奥山直政作 昭和十九年四月吉日 依高橋光剣氏求
- Rikugunheikishojumeitoko Ushu Oginodo ju Okuyama Naomasa -

刃長 二尺二寸四厘六毛 / 66.8 cm 反り 五分二厘八毛 / 1.6 cm
元幅 33.5 mm 元重 7.8 mm
先幅 物打26.1 mm  横手位置21.8 mm 先重 物打6.6 mm  松葉位置5.5 mm
目釘穴 1個 時代 昭和19年(1944)
The early period of of Showa era
鑑定書 保存刀剣鑑定書 登録 平成12年9月13日 北海道登録
附属 ・素銅はばき
・陸軍九八式略式軍刀拵
価格 660,000 円(税込)



本名、奥山直治。東村山郡千布村上荻野と839-6に住しました。
昭和19年12月21日、陸軍兵器行政本部主催の「陸軍軍刀技術奨励会」に於いて、斬れ味が優れた鍛治に与えられる【試斷の部】で会長賞二席を獲得した、陸軍受命刀工きっての名工です。

元先の幅差頃好く開いて中切先やや延びごころ。地鉄は小板目よく錬れて地沸付いて精美。刃文は匂口明るく冴えた中直刃仕立で、小足盛んに入って小乱れを成し、金筋入り、鋩子は直ぐ調にやや乱れごころを交え、先丸く返る。総体に古雅な出来口を誇っており、まさに実用兼美の言葉が相応しい作品です。

附属の陸軍刀拵は九八式の略式で、柄頭には桜花葉の彫刻は無く、鐔の桜花も角が立たず、九八式初期型に比べると質の低下を否めない。大東亜戦争の戦局悪化に伴う物資不足の様子が、本拵からひしひしと感じられる昭和前期、大東亜戦争の貴重な遺産です。
鐔鳴り僅か。柄にがたつき在り。※がたつき直し有償にて承ります。

刃味に定評ある刀工の作だからと、むげに試斬に使用される方にはお譲り致しません。大東亜戦争の貴重な資料として、また、純然たる鑑賞刀として御所持下さる方にのみお譲り致します。。

裸身重量906グラム。  拵に納めて鞘を払った重量1,213グラム。