刀 1689 紀州住綱廣
- Kishu ju Tsunahiro -

刃長 二尺三寸一分 / 70.0 cm 反り 六分二厘七毛 / 1.9 cm
元幅 30.9 mm 元重 6.8 mm
先幅 物打22.2 mm  横手位置17.8 mm 先重 物打5.0 mm  松葉位置3.9 mm
目釘穴 1個 時代 江戸前期延宝頃(1673~)
The early period of Edo era
鑑定書 特別保存刀剣鑑定書 登録 平成27年4月18日 東京都登録
附属 ・素銅地金着はばき
・白鞘 / 継木
・黒蝋塗鞘打刀拵
価格 990,000 円(税込)



銘鑑を繙くに、「南紀住伝右衛門綱廣」「綱廣」石堂。延宝頃とだけ記述があります。紀州康廣の系統でしょうか。

鎬造。元先の幅差開いて気持ち切先延びごころ。地鉄は小板目杢交じりでよく錬れ、表は柾の流れ肌が看取でき、地沸付いて地景入る。刃文は直刃で匂口明るく、刃縁に小沸がよく付き、鋩子は表裏共に直ぐに先丸く返る。
現状古研ぎで一部に薄い錆も見られますが、地刃の鑑賞可能。余力ある方は是非研磨を御用命下さい。
附属の拵は柄にがたつき無く、鐔は赤銅地の沙綾形透かしで仕事が良い。目貫は金無垢の獅子図で、切羽も金着せ。贅をつくした良い拵です。柄糸が劣化により切れていましたので、同色、同組巻きにて上柄巻を施しました。拵も是非保存審査を御受審下さい。
鞘を払って構えてみると、手元重心でバランスが良く、使い勝手の良さを感じさせます。鐔鳴り少々。

裸身重量655グラム。  拵に納めて鞘を払った重量924グラム。