刀 1409 陸奥守包保
- Mutsu no kami Kaneyasu -

刃長 二尺二寸四分九厘強 / 68.16 cm 反り 五分九厘弱 / 1.8 cm
元幅 29.4 mm 元重 7.2 mm
先幅 物打21.4 mm  横手位置16.5 mm 先重 物打5.0 mm  松葉位置4.0 mm
目釘穴 1個 時代 江戸前期
The early period of Edo era
鑑定書 登録 平成30年12月20日 兵庫県登録
附属 ・素銅地金鍍金はばき
・陸軍略式軍刀拵(打刀拵改様式)
価格 660,000 円(税込)



陸奥守包保は、左陸奥包保の門人で後に養子となった人物です。初銘を包重と称し、この時代の作品には銘を師の左陸奥と同じく逆文字(鏡映し)に切っていますが、包保に改名した後は、通常の右文字に銘切るようになることから、師の「左陸奥」と区別して「右陸奥」と称されています。
彼は後年に養父と共に信州松本城主水野家に抱えられ、信州松本に於いても作刀しており、延宝五年から元禄二年までの年紀のある作品を残しています。

この刀は元先の幅差大きく開き、古い時代を思わせる上品な造り込みで、地鉄は小板目肌柾流れて肌立ち、刃文は匂口明るく、湾れ主調に一部に互ノ目や互ノ目丁字を交え、刃中には砂流や金筋、大粒の荒沸が随所に見られ、細身の優しい体配とは真逆に躍動感溢れる出来口を示しています。鋩子は表裏直ぐに先丸く返っています。

この刀は兵庫県下にお住まいの秋田の名門佐竹家の分家宅よりお譲り頂いた一刀です。大東亜戦争時には軍刀として携えられ、鞘は白鞘に野戦革覆を被せ、柄は時代物の金具を用い、十二支図の目貫を太刀様式に巻き込んでいます。刀緒は新品同様で全く傷みはありません。柄にがたつきは無く、鐔はホックの兼ね合いで表裏逆に装着しています。
鞘を払って構えてみると手元重心で手持ちバランスが非常に良く、扱い良さを感じさせますが、美術刀剣として価値ある一刀ですから、武用には用いられず、是非研磨を施し特保同時審査を御受審頂いて長くお楽しみ頂きたい一刀です。

裸身重量636グラム。  拵に納めて鞘を払った重量908グラム。


各種クレジットカード、セディナショッピングローンによる分割購入も承っております。お気軽にお申し付け下さい。