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TBS
『飛び出せ! 科学くん』
2009/5/1 OA

肖像権の都合上、タレントさんの顔にはモザイクを施しています。
時速500キロを超える超剛速球との対決をTBSさんから依頼され、撮影に臨んだのが4月の8日(木)でした。

撮影に関しては赤坂に前日入りし、翌日、埼玉県の東武動物公園前からタクシーで20〜25分くらい移動したところにある、アーデルバッティングセンターで収録を行いました。

バッターボックスからボールが放たれる場所までの距離が約 18メートル。

巨大真空砲の砲身が4メートル、操作する人間のスペースなども考慮すると、僕の立ち位置から真空砲までの距離は14メートル程という計算になり、かなりの至近距離からの挑戦でした。


実はロケが前半と後半の二部に別れていたのですが、前半のロケで時間がずれ込んでしまい、その影響から、僕が巨大真空砲と勝負できる時間が完全に削られてしまいました。


成功するまで何度もチャレンジ


と いうわけにはいかず、また、主役はあくまで巨大真空砲ですから、斬ることができなかった時には、挑戦失敗という形で放映されるというお話でしたので、修心流居合術兵法という流派の看板を背負っての真剣勝負。しかもチャンスはたったの3回!

軟球とはいえ、時速500キロを超えるスピー ドでうち出される軟球の威力は凄まじく、コンクリートブロックもいとも簡単に砕いてしまいます。

頭部に当れば死に至り、腕に当っても大変なことになることが予想され、安全対策や万一の場合の保険など、万全に整えてのチャレンジ。

今回使用したのは、磨上無銘の新刀と思しき反りの浅い一刀。
少しでも刀の刃筋が狂えば、流石の日本刀もたやすく折損する恐れがありましたが、結果はご覧の通り裁断成功。
決して満足のできるものではありませんでしたが、正確な抜付により、使用刀には微塵の刃こぼれをきたすことなく前人未踏の偉業を一応は達成することができました。

ちなみに3回与えられたチャンスのうち、500キロ超の超剛速球を斬ったのは、二回目でした。一回目もタイミングはあっていたのですが、僅かに刀が高すぎ、敢え無く空振り。
もう少しチャレンジする機会があれば、ど真ん中も夢ではありませんでした。


今回のチャレンジに成功した瞬間、ココリコ田中さん、ハライチのお二人をはじめ、スタッフが騒然としたのは言うまでもなく、日本工業大学の皆さんも驚きの色を隠せませんでした。


放送をご覧になられた方は、時速500キロオー バーの軟球を斬って、ココリコ田中さんやハライチのお二人が駆け寄ってきた時、


「でも不本意! この真ん中斬りたかった…」


と、私が呟いた言葉に気づいていただけたでしょうか?
滑舌が悪い上に小声だったので、よく聞かないと「不本意!」との言葉は聞き取れなかったかもしれませんが、その後カットされたやりとりの中では、ど真ん中を斬れなかったことで悔しがる私に


「先生! ここで喜ばなかったらどこで喜ぶんですか!?」


と、お三方が仰ってくださった折、


「これでは敵に手傷を負わせたに過ぎず、致命傷を与えたことにはならないですから…」



と、悔しがる場面もありました。


バラエティー番組ですから、血なまぐさい表現だと編集されてしまったのでしょうが、真剣勝負というものを門弟達に見てもらう上においては、是非ともそのまま放送して頂きたかったものです。


ちなみに録画しておいたこの放送は、その夜、何度も何度も繰り返して見ました。

悦に浸っているわけではなく、更なる居合の高みを求めて、改善点はないか?と、細部をチェックするのです。自家用のビデオカメラではあれだけのスーパースロー映像は撮影できませんからね。


今回も非常に良い体験ができました。

貴重な体験の場を与えてくださったTBSさん、撮影に携わったスタッフや皆さん、そしていつも応援してくださる皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです。


今後も更なる高みを求め、居合術を練り続けていきたいと思います。


追申:真空砲から発射される軟球のスピードが表示されていなかったことを挙げて、実際にはそんなにスピードが出ていなかったのでは?という憶測が飛び交っているようですが、撮影に際し、TBSさんはちゃんとスピードを計測するためにスピードガンを持ち込んでいましたが、球があまりにも速すぎて、計測できない数値だったのです。そのため正確なスピード表示がされず、時速500キロオーバーと表示する他なかったのです。

平成22年5月2日
修心流居合術兵法 町井勲

真空砲との対決の前に、まずは時速110キロの軟球で肩ならし

軟球は中央から真っ二つに

正確にボールの芯を捉えているのがわかる

あまりもの速さゆえに、テレビ局が用意したスピードガンでは計測できず…
日本工業大学の教授曰く、時速500〜600はゆうに出るとのこと。

ボールの芯を捉えるには至らなかったものの、見事超剛速球を居合斬りにて裁断