放送された矢の居合斬り
矢はそれなりに長いのに、斬った部分は真ん中ではなく、矢羽の部分だったことに疑問を感じられた方はいませんか?
もっと先か真ん中を斬らないと、成功とは言えないのでは?
なんて意見も出そうですね。
残念ながら放送ではカットされていましたが、スタジオ収録の際、松井絵里奈さんが非常に良い質問をして下さり、そこで矢羽を狙ったいきさつを実は語っていたのです。
松井絵里奈さん
「飛んで来る矢って見えるんですか?」
との質問に、周囲の芸能人の方々は
「見えてるから斬ったんじゃん(爆」
とツッコミを入れて笑いの渦となっていましたが、実は矢竹本体は見えていませんでした。
BB弾は真っ白なものを選び、夜を待って撮影に臨んだため、肉眼での目視も可能でしたが、矢竹の場合、弓具店で矢の長さを揃える際に使用する、電動鋸の摩擦によって、切り口は少し焦げた風になっているため、暗い背景に同化してしまい、更に時速200キロを超えるスピードが加味されるので、肉眼での矢竹本体の目視は不可能でした。ちなみに矢はBB弾より大きいとはいえ、その直径はわずか8ミリ。
BB弾と比較すると、矢竹の目視が難しいことがわかりますね。
そんな状態ですから、飛んで来る矢を狙うには、肉眼で目視できる矢羽を頼りにするしかありません。
実はこのチャレンジ、最初は矢を下から斬り上げるのではなく、真水平に刀を抜き付け、キュウリの時のように縦に真っ二つに裂きたかったのですが、上記の理由からどうしても矢羽の部分を狙わざるをえず、写真のように矢竹本体ではなく、矢羽を縦方向に削ぐ斬り方になってしまいます。
水平抜き付けによって根元から削がれた矢羽
収録時間の関係や、上記物理的な問題もあり、また、安全対策の関係上、今回の矢は抜き付けによる斬り上げで斬ることになりました。
下の写真をご覧頂ければおわかり頂けると思いますが、どちらも同じ位置から刀の刃が入っています。
斬り損じて矢羽部分を斬ったのではなく、どちらも確実に矢羽に狙いを定めて抜きつけている証拠です。
今回も大変良いデータ採取ができました。
リクエストくださった皆様とフジテレビ「ザ・ベストハウス123」さんには感謝の気持ちでいっぱいです。
ありがとうございました。
※YOUTUBEなどで見られる、他の方の抜刀した状態での矢斬りと、今回の矢の居合斬りを比較される方がおられるようですが、それらは今回のチャレンジで使用している弓の強度、引き方、放たれる矢の速度など、全ての条件が異なる弱いものであり、実際に我が身に向かって殺可能な射程範囲から射られた矢を斬ることは不可能で、仮に斬ったとしても、矢は確実に身に刺さります。
また、今回のチャレンジは充分な安全確保の上で行っていますが、間違えれば命にもかかわる大変危険なチャレンジです。けして真似されませんようお願いいたします。
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