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12-1814 画像枚数 8枚
早く売れる価格 77,000円(税込)/70,000円(税別) 妥当な価格 99,000円(税込)/90,000円(税別) 強気の価格 132,000円(税込)/120,000円(税別) 商品の出来を優先した価格 110,000円(税込)/100,000円(税別) 推奨販売価格 99,000円(税込)/90,000円(税別)
燕子花文小透鐔 無銘 -Mumei-
縦71.7ミリ 横68.1ミリ 切羽台厚3.1ミリ 重さ69.3グラム 江戸前期~中期 The early to middle Edo period 附属 桐箱
燕子花は、すらりと伸びる葉と優美に垂れる花弁によって初夏の水辺を象徴する画題で、古くは『伊勢物語』の八橋の段にも詠まれ、日本の工芸意匠に繰り返し取り上げられてきました。本品では温かみのある黄褐色を呈する真鍮地を丸形に仕立て、右の櫃孔へ燕子花を意匠化した小透を組み込み、装飾を全面へ広げず広い地をゆったりと残すことで、地金の色調と時代を重ねた肌合いを主役にしています。
最大の見どころは、櫃孔の空間をそのまま水辺の余白に見立てたかのような燕子花文の透かしです。中央には花芯を備えた花を置き、その上下へ反り返る花弁と細長い葉を左右対称に組み合わせ、植物の姿を大胆に整理しながらも燕子花らしい端正な立ち姿を保っています。大きな文様として主張させるのではなく、櫃孔の中へ凝縮して置いた趣向が実に洒落ており、見る距離や角度によって花の輪郭がふっと浮かび上がる奥床しさがあります。
耳際には円周に沿って細い筋彫を巡らせ、別材の覆輪を掛けるのではなく、共金で覆輪を掛けたかのように見せる洒落た仕立てとし、端正な丸形の輪郭を引き締めています。切羽台の上下には素銅の責金が残され、長く実用に供された鐔ならではの歴史を伝え、地表に現れた濃淡を伴う自然な古色も、均質な新作にはない柔らかな景色を作っています。薄手で軽快な造りは脇差の拵にも合わせやすい寸法です。
華美な金銀を用いず、真鍮の色、丸い姿、小透の機知だけで見せる控えめな美しさが魅力。装着時には目立ちすぎず品よく収まり、手元では古色の変化と透かしの輪郭をじっくり楽しめる、古雅で愛玩性の高い一枚です。
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