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推奨販売価格 110,000円(税込)/100,000円(税別)
四季花籠図目貫
無銘
-Mumei-
表目貫 横37.1ミリ 縦11.85ミリ
裏目貫 横36.6ミリ 縦12.6ミリ
重さ8.3グラム
江戸中期~後期 The middle to late Edo period
附属 桐箱
四季花籠図は、開花する季節の異なる草花を籠へ盛り合わせ、一年を通じて絶えることのない自然の恵みと繁栄を表す風雅な吉祥意匠です。秋を代表する菊、冬から早春に清楚な花を開く水仙、寒中に咲く椿、春の訪れを告げる梅を一対へ取り合わせることで、実際の一場面を写すのではなく、季節が巡りながら次の花へ受け継がれていく四季の連なりを象徴しています。
本品は温かな色合いを呈する素銅地を横長の容彫に仕立て、一方の花籠には幾重にも花弁を重ねる菊と、細長い葉の間から端正な花を開く水仙を盛り、もう一方には丸みある花弁を備えた椿と、枝先に小花をつける梅を配した、左右で季節の趣を変化させる一対です。菊の密集する花弁、水仙の中央に立つ副花冠、椿の厚みある花、梅の枝と小花をそれぞれ異なる鏨使いで彫り分け、花と葉を重ねながら先端を軽やかに伸ばすことで、限られた目貫の中へ豊かな量感と自然な流れを生み出しています。
籠には金色絵を施し、一方は縦横に揃えた細かな編み目、もう一方は斜めに重なる網代状の編み目として彫り分け、同じ花籠でありながら左右それぞれに異なる手触りと表情を与えています。金色に輝く籠と、落ち着いた素銅色の花葉が鮮やかに響き合い、正面では四種の花の輪郭が明快に浮かび、斜めからは花弁、葉、枝、籠が段階的に重なる彫刻的な奥行きと、籠の口から花束があふれ出すような充実した姿を楽しませます。
左右で花の種類、向き、葉の重なり、籠目の彫りを巧みに変化させながら、一対を並べると四季の花束が互いに呼応して広がる均整のよい構成を見せ、裏側に残る素朴な地金の風合いと根の造り、伸びやかな肉取りから制作年代は江戸中期から後期にかけてと鑑せられます。柄へ装着すれば素銅の温もりと金色の光が拵へ上品な華やぎを添え、単独で鑑賞すれば花の種類や籠目を読み解く楽しみが続くため、四季の草花を愛する方、茶趣ある意匠を好む方、穏やかな吉祥性と工芸的な見どころを兼ね備えた目貫を求める方におすすめしたい、季節を越えて長く愛蔵できる一対です。
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