|
7-110
画像枚数 9枚
早く売れる価格 5,500,000円(税込)/5,000,000円(税別)
妥当な価格 7,700,000円(税込)/7,000,000円(税別)
強気の価格 9,900,000円(税込)/9,000,000円(税別)
商品の出来を優先した価格 8,800,000円(税込)/8,000,000円(税別)
推奨販売価格 7,700,000円(税込)/7,000,000円(税別)
奈良小札色々縅腹巻鎧(附背板)
-Nara-kozane Iroiro-odoshi Haramaki Yoroi (Se-ita-tsuki)-
昭和前期~中期 The early to middle Showa period
附属 胴、両大袖、背板、杏葉、兜、鍬形、三鈷前立、唐櫃
腹巻は、胴を身体へ巻き付け、背面で引き合わせて着用する古式の甲冑形式です。身体の動きによく馴染む軽快さから南北朝時代以降の打物戦で広く用いられ、やがて上級武士の武装として大袖や華麗な金具を備えるようになりました。なかでも背中の引合せを覆う背板を伴う構成は格調が高く、実用性と威儀を兼ね備えた腹巻鎧の完成された姿を伝えています。
本作は昭和中期、伝統的な甲冑制作の技法を身につけた甲冑師が、古式の腹巻鎧へ深く倣って丹念に仕立てた本格的な復元甲冑です。外観だけを似せた装飾的な鎧ではなく、胴、両大袖、草摺には、練革製ではないものの、切付小札ではなく独立した小札を一枚ずつ綴じ合わせる本小札の構造を採用。膨大な部材を組み上げて一領の鎧へ完成させる、甲冑師ならではの知識と技術が注がれています。
最大の見どころは、一般的な小札よりもさらに幅の狭い「奈良小札」を用いた、際立って精緻な札仕立です。細身の小札を一枚ずつ同じ形へ整え、それぞれに孔を設け、膨大な枚数を隙なく横へ綴じ連ねたうえで、各段を整然と威し上げています。小札が細かくなるほど必要な枚数と工程は増し、わずかな寸法の違いも全体の曲線へ影響するため、均整の取れた姿へまとめるには高い技量と根気が欠かせません。密に連なる奈良小札は身体を包むような滑らかな曲面を作り、近くでは一枚一枚の緻密な仕事、離れては端正に引き締まった輪郭を堪能できます。
威毛は白、淡黄、橙、紺などを段ごとに切り替えた色々縅。明るい絲と濃い絲が幾重にも重なって格調ある横のリズムを生み、黒い小札と鍍金金具を鮮やかに引き立てています。左右へ堂々と張り出す両大袖にも同じ配色が連なり、胴から草摺、兜の錣に至るまで色彩が美しく呼応。古式甲冑らしい重厚さの中に華やぎを添え、正面、側面、背面のいずれから眺めても豊かな景色を楽しめます。
背面には腹巻の引合せを守る背板を備え、古式の姿を保ちながら背後へも確かな見どころを作っています。正面の華麗な色々縅に対し、背板を伴う後ろ姿には凛とした緊張感があり、一領を巡って鑑賞するほど構成の完成度が際立ちます。兜には複数の前立が揃い、なかでも三鈷前立は仏教法具に通じる荘厳さと守護の趣を添える存在。前立を替えることで兜の印象を変えられ、展示の趣向に合わせて異なる表情を楽しめる点も魅力です。
保存状態は良好で、鎧立へ掛けた観賞はもちろん、現在も実際の着用に対応できる充実した造りを保っています。細密な奈良小札、豊かな色彩の段威、両大袖と背板を備えた古式の構成、さらに兜と前立類までが一体となって生み出す姿は実に堂々たるもの。伝統技法を受け継ぐ甲冑師が、膨大な時間と手仕事を費やして完成させた一領であり、現代に同等の仕様を一から誂えることを考えても、その工芸的価値は極めて高いものがあります。着装して古式甲冑の構造を体感でき、展示すれば空間を格調高く彩る、奈良小札と色々縅の魅力を存分に味わえる逸品です。
※写真に写る唐櫃が附属します。
|