No.1281
 
月下柳樹桜花時鳥図鐔
天光堂秀國
Tenkodo Hidekuni
縦:70.6mm / 横:64.4mm / 切羽台厚:3.4mm
重さ 96g
附属 : 共箱(秀國箱書)
特別保存刀装具鑑定書
江戸末期
The last years of Edo era
 
  ¥ 1,320,000 (税込)  

川原林氏。旧姓は中川氏。代蔵と言う伯耆國米子の出身で、文政八年三月とうかに生まれた。父も彫金家であったと伝えている。京都に行って秀興の門人となり、のちにその次女と結婚して義嗣子となる。川原林家の二代目を相続し、大月派の掉尾を飾った良工である。明治維新後には京都府の勧業場卸用係などを務め、刀装具以外の置物などの金工作品を手掛け、明治24年9月27日に67歳で没し、京都西大谷墓地に葬られた。家業の彫金は実子の秀睦が継承。京都住。

この鐔には天光堂秀國本人による箱書きある共箱が添えられており、大切に伝来してきた様が窺い知れます。鉄味が良いこの鐔は、表に三日月、雪を幹枝に乗せた柳を情緒豊かに彫り上げ、裏には霞から顔を覗かせる桜花と、その上を気ままに飛び交う時鳥(ほととぎす)を高い表現力で刻し、冬と春とを見事に一枚の鐔に現した名品です。