脇指 734 無銘(島田廣助)
- Mumei (Shimada Hirosuke) -

刃長 一尺二寸九分二厘 / 39.15 cm 反り 一分五厘弱 / 0.46 cm
元幅 32.85 mm 元重 7.2 mm
先幅 物打29.0 mm 先重 5.6 mm
目釘穴 1個 時代 室町後期
The latter period of Muromachi era
鑑定書 保存刀剣鑑定書 登録 昭和29年3月31日 兵庫県登録
附属 ・素銅地金鍍金雲形はばき
・白鞘
価格 440,000 円(税込)



廣助は戦国時代の駿河の刀工で、義助・助宗と共に戦国大名の今川氏や今川氏と同盟関係のあった武田氏に仕えました。代表的な遺作としては武田信玄の家臣、「鬼美濃」の異名で天下にその名を知られた原美濃入道虎胤の所持名入りの重要美術品の刀が特に名高い。
廣助の初代は「義助」の子で、天文頃の人島田鍛冶の内で技量は最も高く、義助より無骨で一見南北朝のような豪壮な姿の作を多く残します。二代は天正頃の人で「村瀬金左衛門」武田家重臣「原美濃守虎胤」佩用刀を残しています。三代は新刀期寛永頃で「与左衛門」以下六代続き何れも長銘を切ります。

この脇指は平造りで身幅広く、重ねも厚い豪壮な姿が印象的。指表に太い樋と細い添樋で丈比べを、裏は尋常なる護摩箸を彫り、鍛えは板目肌が良く練れて肌立ち、地景入り、刃文は沸本位で浅い湾れ調子の刃取りで湾れに互ノ目を交え、刃縁と刃中の働きが頗る豊か。砂流顕著に現れ、足入り、長く力強い金筋が見られ、砂流が太く現れて二重刃、三十刃を呈し、帽子の帰りも複雑に乱れ、いかにも相州伝らしい作風を示しており、貞宗として伝来してきた様子にも首肯できる出来口。尼崎藩主由縁の一刀で、この度初めて市場に登場します。
当店にて真面目な研磨を施しました。研ぎ上がったばかりの地刃の冴えを存分にお楽しみ下さい。

裸身重量377グラム。


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