脇指 330 播磨大掾藤原重高 越前住
- Harimadaijo Fujiwara Shigetaka Echizen ju -

刃長 一尺七寸七分四厘 / 53.74cm 反り 三分 / 0.92cm
元幅 30.5mm 元重 7.0mm
先幅 21.7mm 先重 4.7mm
目釘穴 1個 時代 江戸前期寛文頃
Production age 『AD1661 〜 』
鑑定書 保存刀剣鑑定書 登録 昭和51年3月16日 愛媛県登録
附属 ・素銅地下貝銀着二重はばき
・白鞘
・黒蝋塗鞘打刀拵
価格 473,000 円(税込)



初代越前住播磨大掾藤原重高は、新刀期越前を代表する刀工で、新刀鍛冶工系譜に関兼則末葉又は門人とも伝えられています。 初・二代は受領ありそれ以下は受領無しと伝う。作風は良く出来た作に肥後大掾等に似るもの又日向大掾貞次等に似る作風のもの、互の目乱れ直刃等地鉄は板目、小板目の肌立ち心のものが多く見られます。銘字は初・二代とも『越前住播磨大掾藤原重高』を冠して、初代は重高の銘をやや横広に切り、二代は『重』の銘の中の『田』の上空間を縦長に、又『高』の銘字も縦長の形状になる。作刀は、初代は少なく、二代の作が多い。

この脇指は二代と思しき重高の作で、地鉄は良く練れて詰み、少しく肌立って精美。重高得意の沸本位の互ノ目乱れを焼き、匂口は明るく冴え、互ノ目足盛んに入り、刃先に迫らんばかりに足長く入った覇気ある作品です。

愛媛よりうぶで買い付けた三口の中の一口で、二尺を切る脇指寸法ながら、鞘の長さは(二尺三寸)70センチ程あり、完全な打刀拵になっています。天下泰平の世にあって、大小を腰に歩くのは重くて疲れると言った理由から、このように脇指を納めた打刀拵が流行ったのかもしれませんが、この刀を見るに、手擦れを起こしにくい無地の縁頭や厚めで凹凸が少ない鉄鐔(正阿弥包矩在銘)を装着している点から、天井が低い室内での戦闘等を考慮した武辺者の指料ではなかったかと推測します。

刀身の出来のみならず、こうした先人の拵に対する思慮にも思いを巡らせながら、是非この一刀をお楽しみください。328番の初代重高とご一緒に、初・二代の作を並べて堪能されるのも一興です。

裸身重量507グラム。 拵に納めて鞘を払った重量811グラム。


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