短刀 210 國光 徳治三□ (新藤五國光)
- Kumimitsu -

刃長 七寸二分九厘 / 22.1 cm 反り 内反り
元幅 21.5 mm 元重 4.8 mm
先幅 物打17.3 mm 先重 3.6 mm
目釘穴 2個(内1個埋め) 時代 鎌倉後期徳治三年(延慶元年 1308)
The latter period of Kamakura era
鑑定書 -- 登録 平成28年3月23日 大阪府登録
附属 ・素銅地銀鍍金日月透はばき
・梨地塗鞘
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新藤五國光(しんとうごくにみつ)は鎌倉鍛冶相州伝の始祖となった刀工で、相州正宗の師として大変著名な刀工。最古の年紀としては永仁元年(1293)のものがある。現存する作品の殆どが国宝や重要文化財、重要美術品に指定されており、なかなか市場ではお目にかかれません。

この短刀は2018年6月の日本美術刀剣保存協会保存刀剣審査に於いて『銘に研究の余地あり』として保留となった品で、「常に見る銘とは些か雰囲気が異なるも、偽銘と判断するには決め手にかける。」と言う審査結果です。
今回、残念ながら正真としてのお墨付きは頂けませんでしたが、今後の銘文研究の進展に期待したい。

時代が古い短刀だけあって、刃区から刀身中程迄は研ぎ減りによって匂口が駆け出していますが、中程から先にかけては細直刃健在で、帽子の返りもしっかりと残っています。
現状古研ぎのため、数多のヒケによって地刃の写真撮影が難しく、この短刀の良さを存分にお伝えできないのが残念ですが、地鉄は精良で判然たる映りが立っており、細直刃の匂口も明るく冴えています。
この短刀には保存状態が良い梨地塗りの鞘が附属しており、柄前さえ新調すればすぐに拵として蘇らせることが可能です。栗形はまた、鞘にはこの短刀について書かれた古書が貼り付けてあり、新藤五國光、粟田口、相州正宗の文字が読み取れます。
はばきには日月の透かしが施されており、今は失われてしまった柄前にも、それは豪華な金具が用いられていたであろうことは想像に難くありません。
然るべき腕達者な研師に駆け出し部分の繕いも併せて研磨依頼し、柄前を新調して大切に次代に引き継いで頂きたく思います。

裸身重量91グラム。
※この短刀は委託品です。2018年6月の審査で保留の結果が出されたことは当店でも確認済みですのでご安心ください。委託販売依頼者との橋渡しをさせて頂きますので、お気になられた方は希望購入価格を当店へお知らせ下さい。仲介させて頂きます。


各種クレジットカード、セディナショッピングローンによる分割購入も承っております。お気軽にお申し付け下さい。