短刀 128
肥前國吉宗
- Hizen no kuni Yoshimune -
刃長
七寸九分 / 23.95cm
反り
六厘 / 0.18cm
元幅
26.6mm
元重
6.7mm
先幅
23.0mm
先重
5.7mm
目釘穴
1
個
時代
江戸末期(慶應頃)
鑑定書
特別保存刀剣鑑定書
登録
平成23年11月17日 兵庫県登録
附属
・銀牡丹祐乗はばき ・白鞘
価格
\ 1,650,000
(税込)
三ツ棟。小板目肌良く練れて詰み、地景入り、地沸ついて鉄色明るく、精美なることこの上なし。肥前刀ならではのとにかく美しい地鉄です。詳細画像をご参照ください。
直刃。小沸出来の匂口は明るく冴えて深く、見事。詳細画像をご参照ください。
直ぐに丸く返る。詳細画像をご参照ください。
吉宗は八代忠吉の門人で、九代忠吉、兄吉包と共に、幕末に活躍した肥前の名工です。
九代忠吉や吉宗らの存在は広く一般に知られることなく、その現存する作品も極めて少ないところから、八代忠吉の影となり、代作を担っていたものと推測され、彼らの技量が高かったからこそ、八代忠吉が、初代、二代、三代と並び称されるに至った事は容易に想像されることであります。
それだけの高き技量を持ちながらも、幕末から明治、そして廃刀令と言う時代の波に翻弄され、刀鍛冶として存分に活躍する機会に恵まれず、その名を知られることもないまま、近年まで高く評価されることがなかった不遇の名匠で、それ故に本刀は九代忠吉を筆頭とした幕末の肥前三名工(九代忠吉・吉包・吉宗)の貴重な資料としての価値高く、入手困難なる隠れた名刀です。
地刃晴れ晴れと冴えたその出来口は、師である八代忠吉を卓越したもので、上代の作にも引けをとらない吉宗傑作中の傑作と言っても過言ではないでしょう。
心境としては売りに出さず、独り密かにこの短刀の出来を、生涯に渡って独占したい思いがあるため、売れなくても良いと考える高評価額を御提示させて頂いております。
うぶで買い付け、薄っすらと蜘蛛の巣が張ったような状態の薄錆身から、白鞘、はばきを新調し、極上研磨をかけましたので、勿論コストも高くついておりますが、実に時間と費用をかけただけの甲斐ある名品でした。
上述のように思い入れ深い逸品だけに、売りっぱなしというわけではなく、時折御来店頂いては、再会させてくださるお客様の下へお嫁入りさせたく思います。
尚、吉宗に関しましては、日本美術刀剣保存協会会誌「刀剣美術」平成26年新年号に、横山学氏が解り易く、且つ丁寧に解説されておられますので、下に参考資料として氏の執筆記事を御紹介させていただきます。
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