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四分一磨地を、笄は銀と繋いで昼夜仕立てとし、小柄は裏を素銅で昼夜仕立てにしている。鳥獣戯画を片切彫にてあしらっており、蛙の仏像に経を唱える狸の僧が滑稽でユーモア溢れる構図となっている。 銘鑑を繙くに良錘なる金工が見当たらないため、作者については不詳なれど、鯉城と言えば広島の浅野本家の居城であり、そこに住していたと銘切っているところから、江戸最末期頃の浅野家お抱え工或いは浅野家縁者が慰みに作った品ではないかと推測される。 意図してなのか、はたまた間違えただけなのか定かではないが、小柄に刻された図柄は上下逆となっている点も非常に興味深い。 |
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