脇指 695 武州住康重
- Bushu ju Yasushige -

刃長 一尺三寸二分一厘強 / 40.05 cm 反り 三分 / 0.91 cm
元幅 33.0 mm 元重 7.5 mm
先幅 物打26.6 mm  横手位置25.2 mm 先重 物打5.9 mm  松葉先5.3 mm
目釘穴 1個 時代 室町後期
The latter period of Muromachi era
鑑定書 特別保存刀剣鑑定書 登録 昭和34年2月17日 大阪府登録
附属 ・素銅地金鍍金はばき
・白鞘
価格 600,000 円(税込)



武州下原刀は、武蔵国弾軍の恩方村、横川村、慈根寺村(元八王子村)等に散財した山本姓を名乗る一族の刀工群が製作した刀剣類の総称で、現在の東京都八王子市で活躍しました。
この地は管領山内上杉領で、上杉家の老職(武蔵守護代)の滝山城主大石道俊、そして、小田原北条氏の関東制圧後は三代氏康の次男八王子城主北条氏照の庇護を受け、二代周重は北条氏康から”康”の一字を賜り「康重」と改名。康重の弟は、北条氏照から『照』の一字を貰い照重と改名。その後、徳川家からも厚く庇護され、その御用を勤めました。中には水戸光圀から一字を賜った刀工も居ります。
作刀上では室町時代末期より、安土桃山、江戸時代を通して、周重・康重・照重・廣重・正重・宗國、安國等の刀工を生み、代々下原鍛冶の伝統を受け継ぎ、江戸初期からは新刀伝をとり入れた作刀も多く見られ、下原鍛冶は十家に及び「下原十家」と言われました。江戸中期以降になると衰退するも、幕末まで続く武州唯一の刀工群です。

この脇指は身幅広く、切先が延びた豪壮な姿が印象的で、実に力強く、地鉄は小板目肌よく練れて杢交じり、少しく肌立って地景入り、刃文は湾れ調子の互ノ目乱れで、金筋、砂流顕著に現れ、覇気ある出来口を示しています。
所々に小錆がありますが、急ぎ研磨を施す必要もなく、現状でも地刃をお楽しみ頂けます。しっかりとした真面目な研磨が施されているため、下地も良く、凛と引き締まった横手際は見るからに清々しさを感じさ、附属するはばきも並の物ではなく、本刀の伝来の良さを物語っています。


裸身重量475グラム。


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