脇指 395 無銘(松葉本行)
- Mumei(Matsuba Motoyuki) -

刃長 一尺六寸八分三厘 / 51.0 cm 反り 五分四厘 / 1.64 cm
元幅 30.0 mm 元重 5.7 mm
先幅 物打24.8 mm  横手位置22.8 mm 先重 物打5.3 mm  松葉位置4.0 mm
目釘穴 1個 時代 江戸中期元禄頃(1698~)
The middle period of Edo era
鑑定書 保存刀剣鑑定書 登録 平成23年12月22日 兵庫県登録
附属 ・素銅地金着二重はばき
・白鞘(鞘書有)
価格 825,000 円(税込)



本国豊後。初銘を行春、のち行平と改め、紀行平の裔と称す。延宝中唐津に移り、のち武蔵江戸に来て麻布、鷹番に住し、また相模にて綱廣に師事し、再度唐津に住しました。 本阿弥家より本の一字を受けて本行と改名し、老後は豊後太郎と唱え、銘文の「本」の字を松葉の如く崩して切ったことから、世に松葉本行として名高い業物刀工です。

この脇指は一文字を写した本行の傑作で、これ程までに出来が良いにもかかわらず、無銘としたのは、家柄の誇示が常であった侍の世に於いて、一文字の刀剣を必要とした名のある士からの特別な註文によるものと推測されます。
刀剣を純然たる美術鑑賞品とする現代に於いては、ただただ銘切られなかったことのみが惜しまれる逸品です。
附属する時代物の金着二重はばきを見ても、いかにこの脇指が大切に伝来してきたかを窺い知ることができます。

店主 町井勲からの一言。
一文字写し、丁子刃を得意とした石堂派を彷彿とさせる松葉本行渾身の作。重花丁子を巧みに焼き上げており、本行の技量の高さをまじまじと見せてくれる名作です。
現状でも地刃の観賞はできますが、厳しい眼で鑑て言いますと、研ぎの下地も仕上げもイマイチ。掲載しております拡大写真でも仔細にご覧頂きますとお判り頂けますように、技術拙い研師によって、横手下を無駄に減らされているため、全体のシルエットが損なわれています。
元の方からムラをとりつつ、しっかりとした下地を整え、石を効かせて地刃を引き立たせれば、更に本刀の美術価値が高まること間違いございません。本行最高傑作のこの脇指が持つ美術価値をじゅうぶんにお楽しみ頂くべく、また、最高の状態で状態で後世に遺して頂きたいので、是非とも美術観賞用上研磨を施してあげてください。

裸身重量451グラム。


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