太刀 066 三条 マサヒラ (天下五剣 名物三日月宗近写)
- Sanjo Msahira -

刃長 二尺六寸七分九厘 / 81.18 cm 反り 九分一厘 / 2.75 cm
元幅 31.5 mm 元重 6.8 mm
先幅 物打22.6 mm  横手位置15.8 mm 先重 物打4.0 mm  松葉位置3.2 mm
目釘穴 1個 時代 平成27年(2015)
The Last years of Heisei era
鑑定書 登録 平成30年 福島県登録予定
附属 極上素銅地金着菱紋はばき
極上白鞘
価格 5,000,000 円(税・送込)



平安後期に三条宗近によって造られた名物『三日月宗近』は、天下五剣(三日月宗近、鬼丸國綱、童子切安綱、大典太光世、数珠丸恒次)の中でも最も美しいと評され、名物中の名物と呼び慣わされており、我が国の国宝に指定され、現在は東京国立博物館が所蔵しています。
三日月の号の由来は、刀身に三日月形の打除が数多くみられることにより、文献上、室町中期には既に三日月の号が知られていたようです。

人気ゲーム、刀剣乱舞に発する近年の刀剣ブームの中、数多の現代刀匠達が三日月宗近の写しを鍛えましたが、それらは姿を真似ただけのもので、刀剣趣味玄人の鑑識眼からみれば、姿が弱いだけの現代刀であり、その姿も完成度は低く、到底写しとは言い難いものばかりと言えます。

古刀の写しを造るにあたっては、大きく二つの手法があり、押形から姿を写し、鋼をキャンバスに土取りで刃文をデッサンする方法と、当時の鍛錬法を探り、地鉄を再現することによって、自然な土置きながら、炎と水、つまり焼き入れによって本歌に迫る出来を目指すものとに分かれます。
今現在我々が経眼する多くの写し物は、この前者の手法で造られており、そのため、古刀ではなく、現代刀にしか見えない地刃の出来なのです。

古刀再現の第一人者である藤安将平刀匠は、上述にある後者の技法を用い、古刀写しに挑んでいます。
氏の写し製作は、現物を仔細に観察し、地鉄の練り方や疵の出方などを調査することから始まり、材料となる鋼の製作から入ります。
この三日月宗近写しは、平成27年に鍛えた品で、平成30年7月11日、約三年の月日をかけて諸工作を終えた逸品です。

出来としては完全なる古刀と断言して良い出来口で、本歌三日月程ではないものの、人工的な土置きでは再現できない、自然な打除が物打に見られ、匂口は明るく冴えて刃中まで沸え、豊後行平等を彷彿とさせます。
中心の仕立ても入念に、錆を付け、本歌同様に三条の三の第三画の一部と、薄らと判読することができる条の銘をも見事に再現。更に驚くべきは、本歌にある埋められた目釘穴まで忠実に再現していることで、本太刀を仕上げ研磨した研師も、驚くほど地鉄が柔らかく、粘りがあり、当時の刀剣同様の映りが鎬地に現れていたため、鎬地を針で磨くのが惜しまれたとのこと。
※平安後期や鎌倉初期の名刀の映りは、鎬地の中に現れ、時代が下がるにつれ、刃縁に寄って現れる傾向がある。

藤安将平の最高傑作、是非この機会にお求めください。本歌三日月を手に入れることは叶いませんが、この写し太刀なら御入手可能です!!

裸身重量671グラム。


藤安将平プロフィール
昭和二十一年福島県伊達郡生まれ。昭和41年長野県坂城町の刀匠、故人間国宝、宮入行平師に入門。
昭和50年福島県立子山に鍛刀場を開設して独立。以後作刀の研究修練を重ね日本美術刀剣保存協会優秀賞3回、奨励賞6回、努力賞7回を受賞。平成2年には日本美術刀剣保存協会会長賞受賞。同14年日本美術刀剣保存協会寒山賞を受賞。

尾張熱田神宮、奈良護国神社など多くの神社で奉納鍛錬を行い、平成20年には、704年、佐備大麻呂の作剣以来、およそ千三百年ぶりに常陸鹿島神宮において日本刀奉納鍛錬を行う。

昭和59年秋には伊勢神宮第61回式年遷宮、御神宝太刀謹作奉仕の大役も担い、 先の震災で大きな被害を受けた福島県南相馬の御刀神社復興支援にも大きく尽力され、御神宝となる直刀を謹作奉仕し、直近では福岡の宮地嶽古墳出土大直刀の復元鍛錬など、現代日本刀匠屈指の作刀技術を持っている。

平安、鎌倉時代の古刀剣再現への強い想いを持ち、長年研究修練に取り組み、国宝、重要文化財やそれに類する刀剣類、全国の砂鉄や鉄文化の知識見識も豊富で、太刀、刀、短刀、脇指、薙刀、古代直刀など、どれを手掛けても正確で美しい刀姿を造り上げる。
地鉄、焼刃の手際も鮮やかで幅広い製作能力を誇り、中心鑢や銘文といった中心仕立ても現代刀匠随一で、師である行平没後、師の実子である宮入小左衛門行平(宮入恵)を預かり、弟子として鍛刀修業を積ませた経緯からも、師の信任が厚く、その技量の高さを物語っている。

近年は奈良正倉院収蔵の直刀、手鉾のなど奈良時代の刀剣類の研究、復元製作にも取り組んでおり、上記の御刀神社奉納直刀の焼刃などは神域に入られたと言っても過言ではない。

刀心店主、町井勲(修心流居合術兵法創流者、居合に関するギネス記録を6つ保持している)が最も信頼を寄せる現代屈指の刀匠としても知られ、将平刀はテレビ番組内で町井の手によって、鉄パイプ、鉄板切断など日本刀の本分である利刀(折れず曲がらずよく切れるの三事)としての能力も非常に高いことが証明されている。
また弓、弓道にも深い造詣を持ち京都の御弓師柴田勘三郎氏とも長年に亘る親交があり、地元福島では弓術の指導にもあたっている。

人格そして技量に於いても、人間国宝や無鑑査に認定されるべき人物だが、表の世界に出るのを拒み、今尚福島県立子山で黙々と作刀研究に勤しむ生粋の職人肌刀匠である。

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